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2021.07.30

法人資産の運用を考える(34) もしも、小職が法人内部の運用責任者だったら(2)  それは、組織として持続可能な運用対象か、否か?

ショート連載コラム公益法人協会梅本 洋一

「もしも、小職が法人内部の運用責任者だったら」、

経済・投資環境が絶えず変化してゆくことを大前提として、

どのように公益事業支出を未来永劫ファイナンスし続けられる資産運用内容

を構築できるかについて、考察してみたい。

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【★運用対象1】

まず、法人の運用対象であるが、利子配当金という経済的な付加価値を生むことが

一般的に期待できる債券、不動産(REIT)、株式を中心としたい。

なので、そのような付加価値を生まない資産。金や原油、

その他の商品などを含めることは避けるであろう。

さて、ここからがポイントであるが、

経済・投資環境が絶えず大きく変化してゆくことを大前提として、

法人が超長期間、持続可能な運用内容であることが必須となる。

つまり、途中で利子配当収入が途絶える・大きく減少する、

運用元本の質が劣化して、毀損・復元困難な価値の減少(下落)に

陥ってしまうことは極力避けなくてはいけない

当初暫くの間は好調のように見えても、長い時間の経過と共に

質が劣化してしまうリスクを有する資産や運用戦略、

それらを内包する金融商品には、初めから極力近づかないことが

望ましいと考えるだろう。

 

【★運用対象2】

すなわち、債券、不動産(REIT)、株式の個別銘柄への直接投資は、厳に慎むだろう。

個別銘柄=個々の発行体の劣化は、利子配当収入や運用元本の毀損・復元の困難な価値の減少(下落)に直結する。

個別の社債、劣後債、仕組債、上場・私募REIT、(高配当)株式など

の取得・保有などは、上記のリスクを構造的に抱える。

例え現時点で、それらがどんなに盤石、魅力的に見えたとしても、

先々のことを考えた場合、法人の運用責任者としては、謙虚に構えて、運用資産には含めない。

【★運用対象3】

同様のことが、外部のファンドマネ―ジャーなど、

他の誰かの個別銘柄の選択能力や投資タイミング選択能力、

運用モデル、運用戦略の有効性に依存したファンドや金融商品の利用も避けるであろう。

法人の運用責任者としてのある程度の知識と経験が有れば、次のことを知っている。

『経済・投資環境が絶えず大きく変化してゆく中で、

誰かプロの個別銘柄の選択能力や投資タイミング選択能力、

運用モデル、運用戦略でさえ、有効で有り続けることは殆ど無い。』

個別銘柄への直接投資の場合と同様、暫くの間、好調のように見えても、

時間の経過と共に、有効性が無くなり、のちのち見直さざるを得なくなるリスクを内包しているのである。

例えば、ESGファンドなのどのアクティブ運用、

未公開株ファンド、インフラファンド、高配当戦略、

低リスク戦略など、さまざまなファンドマネージャーや

運用戦略モデルの秀逸さを掲げるファンドや金融商品は数多いが、

法人の運用責任者だったら、やはり運用資産には含めないだろう。

【★運用対象4】

では、経済・投資環境の変化に耐えうる、組織として、

なるべく持続可能な運用対象として何が残るか?

 各種債券市場、不動産(REIT)市場、株式市場など、

『金融市場全体の時価総額加重平均指数』(ベンチマーク・インデックス)

同様の銘柄数とその構成比率で分散投資されたETF(上場投資信託)

法人の運用資産の中心とし、そこから生じ続ける利子配当収入によって、

なんとか公益事業支出をファイナンスして行けないものか? 

もしも、小職が法人の運用責任者だったら、ここを出発点として考えてみることだろう。

(つづく)

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