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2020.02.03

いつ買うか、に賭けてはいけない理由

Facebookコラム粟津 久乃

『いつ買うか、に賭けてはいけない理由』

財団法人・学校法人の面談時、よく聞かれるのは、「いつ買ったら良いでしょうか?」というタイミングについての質問です。債券の購入を検討しているが、もう少し良い為替のタイミングを待ちたい、金利上昇を待ちたい、となかなか踏み切れずにいるうちに、気が付いたら、債券単価が上昇(金利が低下)や株式相場の上昇が起きてしまい、買えなくなってしまったという例もあるのではないでしょうか。

売買のタイミングを知りたいというお気持ちはわかります。しかし、誰もが将来のマーケットはわからず、マーケットが不確実性を伴うことは金融機関の誰もがわかっていることではないでしょうか。

なぜ、いつ買うか、というタイミングに賭けてもあまりメリットがないかというと、長期的に当て続けることは不可能であるということは、当たり前ですが、面白い市場の特性があります。

実は市場が大底から回復するのは、最初の一週間に上昇が集中することです。株式リターンのかなりの部分が最初の1週間に発生します。

一般的に、タイミングに賭ける人は、その最初の一週間の時には、既にすべてを売却してしまっていて、上昇し始めた時点では、意思決定は短期的にはできず、乗り遅れるのです。

また、売り買いの頻度を上げて、いつ買うかに掛けると、公益法人としては期間収益を明確にできなくなってしまいます。私が公益法人にアドバイスするときに、非常に重要視するのは、公益法人の予算と、それに見合う期間収益を得ることです。しかし、このタイミングの世界に身を置いてしまうと、期間収益を実現することが難しくなります。

さらに市場のタイミングに賭けるべきでない理由を深堀していきましょう。MSCIワールドインデックス数値(債券・株式を広く世界分散している数値です)*を分析します。

例えば過去40年間の世界に分散投資していた時、468か月間のうちで、たった上位48か月間が全体のリターンの大部分を占めます。この48か月間の平均月間リターンは7.6%であったのに対して、それ以外の期間の平均月間リターンは-0.04%でした。

つまり、40年間投資をしていても、このたった48か月間に投資を継続していないと、利益は上がらないのです。

しかしながら、この48か月間を当てられる人はいません。もしいたならば、誰にも教えることはなく、自分の資金を投入するでしょう。マーケットは予想外のタイミングで急騰します。

公益法人として、売買のタイミングを捉えることに注視するのではなく、どういった債券・株式がその公益法人にとって必要かに重視し、適正な資産配分を決定、それに見合った

債券・株式を躊躇うことなく購入し、マーケットに居続けることが重要であるかと思います。マーケットに居続けるならば、配当という期間収益も継続的に得られるのです。タイミングを見ることよりも、必要な予算に見合った期間収益を継続的に、確保すること、これが重要ではないでしょうか。

*先進国24か国、新興国(エマージング)21か国、フロンティア国25か国の約70か国。 各国市場の時価総額上位約85%(Small Capシリーズを含めると最高99%)をカバーする広範なインデックス。

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