コラム

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2026.05.16

法人資産の運用を考える(90) トランプ氏のイラン攻撃とグローバルマネー(国際資本市場)

ショート連載コラム公益法人協会梅本 洋一

【トランプ氏のイラン攻撃による不確実性】

 ちょうど1年前の関税政策に続き、またまたトランプ氏のイラン攻撃に世界が驚かされた。トランプ氏の言動に原油市場を含めた世界の資本市場は乱高下を繰り返し、今後しばらくの間は不確実性の高い状態が続くであろう。

 トランプ氏の狙いは何か?(イランや関係国を含めて)今後どう動くのか? (日本を含む)国際政治経済、資本市場はどうなるのか? などのテーマについては、他の専門家や評論家の弁に譲るとして、著者の資産運用アドバイザーという立場から、1年前の市場の混乱時にも紹介した考え方を今一度お伝えしたい。

 長期的な視野に立った国際資本市場やそれらを投資対象とした資産運用の指針としていただければ幸いである。

【トランプ氏 VS グローバルマネー(国際資本市場)】

 著者はマネーというものは非常に「賢い」、「嗅覚が鋭い」と考える。同時に、マネーは生き物のように自己増殖する性質を持つ。つまり、最終的には、儲けられる個人、企業、国などには自然とマネーは集まる。一方、最終的には、儲けられない、マネーが自己増殖することを妨げる個人、企業、国などからは逃げてゆく。長い歴史を振り返れば、このような現象は個人、企業、国などの個別の経済主体レベルでは何度も繰り返しており、今後も未来永劫繰り返すに違いない。

 一方、(全世界の)経済全体レベルでみれば、「嗅覚が鋭い」マネーは、どの誰か、どこかの企業、世界のどこかで、次のより居心地の良い場所を見つけ、再び自己増殖を図ろうとする。それが今日までのグローバルマネー(国際資本市場)の姿、歴史である。

 さてトランプ氏(の今回の政策)はマネーに好かれるか? 米国をマネーに好かれる国家として指導できるか? と考えた場合どうだろう。それは時間がたってみないと誰にもわからない。

 一つだけ確かなことは、彼の政策が、人類滅亡や資本主義経済の終わり、人々が物々交換を余儀なくされる経済に逆戻りさせることは無いだろう(少しの期間、モノ、サービス、マネーの流れを停滞させてしまう可能性はあるが)。

 つまり、長期的な視点では、グローバルマネー(国際資本市場)の行方については楽観できると考える。

【(国際)分散投資とその再点検の重要性】

 このように非常に「賢く」、「嗅覚の鋭い」マネーは次に、世界のどこに居心地の良い場所を見つけ、いつ再び自己増殖を始めるか判らない。だから、投資はグローバルマネー(国際資本市場)全体に張っておく(分散投資しておく)必要がある

 さらに、各法人の現在の運用内容を今一度、点検することをお勧めする。

例えば、債券ばかりに偏重していないか? 日本の株、REIT、債券ばかりに偏っていないか? 

個別銘柄の株、REIT、債券に固執していないか? 米国株や米国債ばかりを選好しすぎていないか? 

再点検してみることをお勧めする。

【2026年2月末時点までの1年実績は、米国株式+23.6%

一方、欧州株式41.9%日本株式50.5%新興国株式61.4%

米ドルの強さを示すドル指数は▲8.0%である。

将来は誰にも判らないが、これまでのトランプ氏の政策は、さほど目を見張る効果を示していないようにも映る】

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