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2019.09.30

100億円の運用失敗の実話

Facebookコラム粟津 久乃

『100億円の運用失敗の実話』

ある公益法人の理事長と話していた時、過去、他の理事を務めていた時の話を聞くことができました。

過去、日本で有名な某大学法人の理事をされていて、寄付金で集まった100億円を運用することになった時の話です。その当時、海外のハーバード大学やイエール大学の運用手法を見聞きしていたため、日本の大学法人も、海外のように投資を行うことが必要だと、世界分散投資をインデックスファンドで行ったということでした。

その時期は2006年後半のスタート。折しもリーマンショック直前でありました。皆さんが想像できるように、リーマンショックが訪れ、評価額は大幅に目減りしました。しかし、任期は5年、その間も保有し続け、やっとプラスになり始め、投資の苦労が報われ、さあこれから!というタイミングでの任期満了。

理事長が引き継がれる際、世界分散投資を行った資産配分は、引き継がれるはずでしたが、新しい理事長は『こんな怖い投資を学校法人がすべきでない』と全部売却してしまいました。結果は僅かなプラスで終わりました。

投資に詳しい方ならば、その資金を現在も世界分散投資で低コストのインデックスファンドで継続すれば、100億円は150億円以上になっていることは想像できるかと思います。

しかし、その機会を当該学校法人は得ることが出来ませんでした。この問題点は何でしょうか。通常、法人の運用担当役職員は、決して金融のプロではありません。その世界分散投資の必要性、リスクとリターンの兼ね合いなど、後任の理事長に説明することは難しかったのでしょう。また、このように法人の運用担当の役職員は、異動・交代を繰り返すことが常であり、これは法人のリスクとして避けられません。

この件において、前理事長は、こういった中で、一貫してブレずに投資方針を維持することは、簡単なことではなく、特に大きな経済の変化が訪れたとき、方針を一貫できる内部制度もしくは外部からのコンサルタントが必要であったと、語っておりました。

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