コラム

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2021.04.07

法人資産の運用を考える(30) 1年前のコロナ・パニックを振り返る(1)  1年前に提唱したパニックへのスタンスは 今後も有効と言えるか?

ショート連載コラム公益法人協会梅本 洋一

『今般のコロナ・パニックでは、
株式市場が平均で約▲30%
REIT(不動産)市場で約▲40%
その他国債を除く社債市場は約▲10%~▲20%も下落した。
一方で日米の国債は著しく上昇したのである。
(2020年3月29日の現時点)』

これは1年前の『公益法人』に掲載していただいた
「法人資産の運用を考える 番外編:パニック時における資産運用チェック」
に書いたことである。

今思えば、ウソのようにも思えるが、

金融市場や多くの法人資産運用の現場もパニック状態であった。

さて、1年前に、小職が提唱したパニックへのスタンスは 有効と言えたかどうか?

もしもそうなら、今後の各法人においての知恵としていただけるよう、もう一度振り返ってみたい。


以下、『公益法人』2020年4月号では、パニックへのスタンスを指摘した。

第1に、過去も将来も、資産運用には、必ずパニックは付いてまわる、切り離すことの出来ないものである。

何人も、パニック時だけを都合よく避けて、資産運用を続けることは出来ない。

甘んじるしかないのである(運用収入を年度事業のサポート、あるいは中長期的な事業基盤と位置付けている公益法人の場合は、特に、である)。

今回のパニックのきっかけが、コロナウィルスだっただけの話であり、

過去の記憶に新しいものでは、リーマンショック、東日本大震災、ギリシャショック・ユーロ危機など、

様々なきっかけでパニックは繰り返されている。

第2に、誰にも予測できないことである。

今回のコロナウィルスの感染拡大がどこで止まるか?

金融市場のパニックは何処まで行けば止まるか? などについて、

プロ / アマ、評論家、メディアを含めて誰も判らない状況であることは、

毎度のパニックでの共通点でもある

第3に、いずれは終わることである。

今回のパニックについても、予測できることは、いつかこの混乱も収束を迎えるであろうということである。

おそらく、人類の滅亡や世界経済の終焉までには至らないのではないか、ということである。“


まず、上記の第1については、今回も過去の経験則通りであった。

資産運用には、必ずパニックは付いてまわる、そして、パニック⇒復元・回復を繰り返すのである。

そして、上記の第2にも通じるが、人々が忘れた頃に、誰も思いもよらない頃に、

思いもよらないキッカケで、パニックは再び必ずやって来るものであるといえる。


そして、第3は特に重要である。

今回も人類の滅亡や世界経済の終焉までには至らなかったようである。

コロナ問題も完全に収束したとは言えないが、ワクチンなどで免疫を持つ人が増えてゆけば、近い将来、季節性インフルエンザと同じぐらいの注意で対処できる可能性も見えて来た。

少なくとも、1年前の、『未知のウィルスに無条件に恐怖するしか無い状態』からは、着実に前進している。

どうであろう。

1年前に提唱したパニックへのスタンスは 今後も有効と思われるだろうか?


また同時に、パニック時の資産運用について、2つのチェック項目を指摘した。

(1) 今後、パニックが続いたとしても、運用収入は安定的か?

株式やREITの下落、金利の低下、円高などが続いたとしても、

年度事業のサポートする運用収入が比較的安定していれば、

パニックの嵐が過ぎ去るまで、やりすごすことができる。

(2) パニックによる、資産価格の下落は一時的なものであると、客観的に言えるか?

パニックの嵐が過ぎ去れば、復元・回復する性格の“一時的な落ち込み”であれば、

法人の中長期的な事業基盤は、依然として守られていると言える。


次回は、以上の2つのチェック項目について検証してみたい。

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